こんにちは、こあら🐨です。
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11月13~14日までどんぐり北広島の体育館で女子ダブルス最高峰の大会「KITAHIROSHIMA CUP (北広島カップ)」が開催されました。
ソフトテニスの大会が軒並み中止になる中で、どんぐり北広島の中本裕二監督がどこよりもいち早く、引退選手を送り出すために高校・大学・社会人とカテゴリーを超えて、全国から厳選された16ペアが集められました。
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今シーズンで引退を迎える選手も多く、寂しい気持ちもありますが、今までのテニス界への貢献に感謝し、今後のご活躍に期待しましょう!
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北広島カップ 大会概要
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日程
2021年11月13日・14日
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会場
豊平総合運動公園体育館(広島県北広島町)
有観客 先着100名まで
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出場ペア数
女子ダブルス 16ペア
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試合形式
7ゲームマッチ、ダブルノックアウト方式(後述)
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試合Youtube
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2日目の対戦が見られます!
出場選手
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★は今シーズン引退予定選手・ペア
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高橋・半谷 (どんぐり北広島)
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どんぐり北広島不動のエースペア。
結成7年目、常に新しいことに挑戦し続ける。
強豪を倒しまくり、決勝戦へ!
怒涛の3連続試合は後ほど。
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岩倉・川口 (どんぐり北広島)
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めきめきと実力を伸ばす次世代エース。
岩倉選手の安定した配球にさらに磨きがかかっている。
1回戦で東芝姫路の志牟田・久保ペアに快勝、リベンジサイドでも同じ相手と当たるもきっちり勝ちきり、運ではないことを証明した。
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松村・亀田 (どんぐり北広島)
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いつも気合の入ったプレーを見せてくれる楽しみなペア。
中本監督が手塩にかけて育てている。
1回戦でアドマテックスの松田・坂本ペアに隙を与えず④-0で勝利し、急成長ぶりを見せた。
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谷口・上田★ (福井県庁・どんぐり北広島)
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福井県出身の上田祐歌選手は今年度で引退予定。
同じ福井県チームの谷口選手と挑みます。
(高校の元ペア羽渕選手と組む予定だったがペア変更)
1回戦で中川・石井ペアに負けてしまうも、リベンジサイドで強豪を倒しまくり、敗者復活戦のチャンスを狙う。
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徳川・黑木★ (ヨネックス)
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1992年組、29歳同期のペア。
ここまで日本代表を歴任し、国際大会出場経験も豊富で、女子ソフトテニス界を牽引してきた大きな存在。
今シーズンで引退が決まっており、団体戦はJapan Compony Top8(日本リーグ代替大会)が最後の出場。
(個人戦では年明け以降もインドアの試合に出場予定)
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和歌山信愛の高橋・生井沢ペアに④-0で快勝、しかし勢いのある岩倉・川口ペアに負けリベンジサイドへ。
今回は調子が振るわなかったものの、次の大会で復活を誓う!
中川・石井 (ワタキューセイモア)
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チーム最年長、というか現役実業団の女子選手最年長?石井選手は今年もまだまだ!
限界がないのかというぐらい動きにキレがありいつの間にか移動しているという、読みの深さ、メンタル、試合の経験値が半端ないレジェンド。
中川選手の超正確で安定したストロークが相まって、隙がない。
ダブルノックアウト方式を存分に味わった2人の戦いぶりはのちほど。
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七尾・松本★(ワタキューセイモア)
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こちらも徳川・黑木ペアと同じく29歳の同期ペアで、引退を決心した2人。
今シーズンは七尾・古田ペア、梶尾・松本ペアとそれぞれチーム加入1年目の選手とのペアリングで、各試合で好成績を残してきた。
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1回戦の木谷・中山ペア(福井県庁)との対戦はG0-3負けから一気にファイナルまで追いつくと、怒涛の攻めと粘りで大逆転勝ち。
気迫のこもったプレーと執念が会場全体を圧倒した。
山田・土井★ (三重県選抜)
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三重高校出身の先輩・後輩ペア。
三重国体のため、山田選手は城山観光から、土井選手はきのくに信用金庫から戻ってきた2人。
国体や主要大会中止の波乱を乗り越え、代替試合に出場、今回の北広島カップが最後の試合。
華奢な身体から放たれるボールは、「巧み」そのもの、戦略で勝負。
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志牟田・久保 (東芝姫路)
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東芝姫路のエースペア。
志牟田選手はナショナルチームに所属し、力強いパワーのあるストロークと粘りが持ち味。
練習も試合も元気もよく、若い選手を引っ張る存在。
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1回戦で岩倉・川口ペアに負けてリベンジサイドへ。
松田・坂本ペア、桐山・村上ペア(日体大)を勢いよく倒しこのまま進んでいけるかと思ったが、またも岩倉・川口ペアの前に屈し敗退。
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中野・岡野 (東芝姫路)
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試合を経るごとにペア力を伸ばし、経験値が上がるごとに歯車が噛み合ってきたペア。
中野選手の粘りと思い切りのいい攻めが、岡野選手を鼓舞して生まれる相乗効果がすばらしい。
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1回戦で高橋・半谷に敗れ、リベンジサイドへ。
山田・土井ペアに勝利するも東芝姫路の同士討ちとなり志牟田・久保ペアに敗北。
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松田・坂本 (アドマテックス)
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7月に行われた西日本選手権で、準決勝で高橋・半谷ペア(どん北)、決勝で七尾・古田ペア(ワタキュー)を破り優勝の座に上り詰めたペア。
ペア結成歴も長く、確実に実力をつけてきた2人。
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1回戦で松村・亀田ペアに敗れ、リベンジサイドへ移るも、復活できず順位決定戦へ。
悔しさは来月の団体戦で晴らす!
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奥嶋・柘植★ (トヨタ)
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今大会で引退の奥嶋・柘植ペア。
アドマテックスとともに東海地区の実業団チームを牽引してきたトヨタ自動車。
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1回戦で桐山・村上ペア(日体大)に敗れ、リベンジサイド、順位決定戦へ。
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木谷・中山 (福井県庁)
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超強力なストロークを放つダブル後衛。
ポイントゲッターがいない分、戦術やメンタル、粘りで相手を上回れるかが鍵。
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ワタキューの七尾・松本ペアにファイナルの大逆転を喫し、消沈している暇もなく気持ちを立て直してリベンジサイドへ。
これがまたダブルノックアウト方式のいいところでもあり、辛いところ。
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桐山・村上 (日本体育大学)
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超激戦区の関東学生ダブルスを制した脅威の1・2年生ペア。
普段対戦することのない社会人相手に、自分たちのプレーが出せるかが見どころ。
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トヨタの奥嶋・柘植ペアに堂々とした戦いぶりで勝利。
高橋・半谷ペアには一歩及ばずリベンジサイドへ。
この経験がまた彼女たちを強くしたはず!
鈴木・白﨑 (東京女子体育大学)
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三重国体代替大会で、それぞれ鈴木選手は東京都、白﨑選手は福井県代表で戦った2人。
東京女子体育大学の層の厚いメンバーの中で出場機会があまりありませんでしたが、その中で培われた実力は間違いありません。
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山田・土井ペアに快勝し、勢いに乗りたいところだったが、中川・石井ペアには歯が立たず。
でも素晴らしい試合でした!
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高橋・生井沢 (和歌山信愛高校)
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高校カテゴリーから唯一出場の和歌山信愛エース。
高橋選手の高校生離れしたストローク力と、生井沢選手のセンスや大胆なポジションが、社会人にどのくらい通用するか、高校最後の試合です。
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今大会では、1回戦から徳川・黑木ペアとの対戦で、自分たちのプレーができず撃沈。
リベンジサイド、順位決定戦ともに試合数はできたものの、不甲斐ない結果に。
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ダブルノックアウト方式とは
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トーナメント表の見方
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まずは左側黒字で書かれたトーナメント「勝部」をご覧ください。
(以下、左側のトーナメントを「勝者サイド」と呼ぶ)
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通常のトーナメントではNo.1🆚No.2、No.3🆚No.4、のように上から消化していき、負けたペアはそこで敗退となります。
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しかし今回の「ダブルノックアウト方式」は1回負けても敗者復活戦のように、優勝の可能性があります。
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たとえば、No.1の高橋・半谷🆚No.2の中野・岡野ペアの対戦では高橋・半谷ペアが勝利しました。
高橋・半谷ペアはそのまま勝者サイドの2回戦に進みます。
中野・岡野ペアは、青字で書かれた「負部」(以下リベンジサイドと呼ぶ)の1回戦へ突入します。
(W1で負けたので、中野・岡野ペアはリベンジサイドのW1と書かれたところに入り、W5の対戦で負けたペアと対戦します)
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提供:どんぐり北広島様(一部加筆)
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この繰り返しで、勝者サイド、リベンジサイドともに頂点を決めます。
また、リベンジサイドで再度負けてしまった場合でも、負けたペア同士の対決を繰り返し、最下位が決まるまで試合を進めていきます。
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ダブルノックアウト方式特有の決勝戦
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勝者サイドで勝ち残った1ペア、リベンジサイドで勝ち残った1ペアが決勝戦のカードです。
今回、勝者サイド側は高橋・半谷ペア(どん北)🆚リベンジサイド側は中川・石井ペア(ワタキュー)の対戦となりました。
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実は今回、1番の見どころは全体を通して高橋・半谷ペア🆚中川・石井ペアの対戦が3回も行われたということ。
通常のトーナメントではまずあり得ません。
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1回目【勝者サイド決勝】
・1回目はそれぞれ勝者サイドで3回ずつ勝ち上がり、W15で【勝者サイドの決勝】で対戦
高橋・半谷ペアが④-2で勝利し、勝者サイドの勝ち残りペアとなりました。
一方、中川・石井ペアはリベンジサイドのW15に入り、敗者復活枠を狙います。
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2回目【決勝】
・2対戦目は、中川・石井ペアがリベンジサイドの決勝戦(R14)で、岩倉・川口ペアを破り、リベンジサイドの勝ち残りペアとなりました。
そのため、勝者サイド勝ち残りの高橋・半谷ペアとリベンジサイド勝ち残りの中川・石井ペアによる【決勝戦】(WR)が行われました。
この結果、高橋・半谷 3-④ 中川・石井 でファイナルゲームで決着がつき、プレーオフに突入。
(決勝戦において勝者サイドが負け、リベンジサイドが勝ちのとき、再試合が行われる)
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【優勝の条件】
勝者サイドから上がってきた高橋・半谷ペアが優勝するためには、決勝戦かプレーオフのどちらか一方で勝利すればいい。
リベンジサイドで勝ち残った中川・石井ペアが優勝するためには、決勝戦とプレーオフの両方で勝利しなければならない。
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3回目【プレーオフ(決勝再試合)】
最後は中川・石井ペアが高橋・半谷に④-2で勝利し、真の優勝を手にしました!
一度負けても優勝の可能性が残されているというのが最大のメリット!
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ダブルノックアウト方式のメリットとデメリット
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大会の企画運営をしてくださったどんぐり北広島 冨田真愛コーチ、決勝まで戦った高橋乃綾選手、半谷美咲選手にも感想をうかがいました。
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・負けても終わりではなく、次に試合ができる
・1度負けても優勝の可能性が残されている
・消化試合がなく、すべての試合に意味がある
(リーグ戦だと負けが確定していても最後まで試合をする必要があるため)
・同じ相手との対戦が生まれる場合があり、戦術や戦い方を変える工夫が必要なので、レベルの高い試合が期待できる
・優勝までの道のりが長く、運ではなく実力で勝ってきたという真の王者がわかる
・同じ対戦が複数回見られ、戦術の違いを観客も楽しめる
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・全体的に試合数が多く、運営側は時間の調整が難しい
・選手は負けてもすぐに試合に入らなければならず、切り替えと体力が必要
・負ければ負けるほど順位が決まっていき、最下位がわかってしまう
・負けても次があるという甘えにつながりかねない
・「負け審」ができないので、審判員を用意する必要がある
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私も見ていて感じたのは、試合数が多く、経験値が積めると思った一方で、インドアでの試合は選手の体力を奪い、次々と来る試合にクールダウンもできないような状態になっているときもありました。
また、運営側の都合もあるため、試合が連続になっても、試合間隔が5分だけとか、できるだけつめていかないといけない苦しさが見受けられました。
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ただ、3回も同じ相手とするなんて予想外だったので、とてもおもしろい試みになったと思います。
選手にとっても初めてのことが多く、試合の少ないシーズンの中で刺激たっぷりの大会になったのではないでしょうか。
観客の皆さんも温かいご声援を送ってくださり、やはり選手には応援の力が必要だと改めて感じました。
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北広島カップ 最終結果
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優勝🥇 中川・石井ペア(ワタキューセイモア)
準優勝🥈 高橋・半谷ペア(どんぐり北広島)
第3位🥉 岩倉・川口ペア(どんぐり北広島)
谷口・上田ペア(福井県庁・どんぐり北広島)
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どんぐり北広島HP
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フォトグラファー兼ブロガー
動物占いで「フットワークの軽いこあら」です。
関西のいなか出身、早稲田スポ科卒。
小学校から大学までソフトテニス一本。
大学卒業後、フィジーへ移住。
2年間のフィジー生活を終えて2020年夏に帰国。
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