こんにちは、こあら🐨です。
・
夏冬通して3大会連続アジアで行われた異例のオリンピックでしたが、2022年は北京で幕を閉じました。
メダル獲得の瞬間だけでなく、涙、感動、歓喜、新記録、助け合い、など本当にさまざまなドラマを見せてくれました。
4年間、そして小さい頃からの人生を捧げて取り組んできたアスリートたちに敬意を表し、個人的な名場面を選びました。
※順位はつけられないのでランキングではありません。
・
アイスホッケー女子 予選1位通過!史上初のベスト8
・
開幕から幸先いい2連勝
。
アイスホッケー日本代表「スマイルジャパン」は、史上初のメダル獲得を目標に掲げて北京入り。
全10チームが参加するアイスホッケーは、5チームずつのリーグにわかれ、上位4チームが決勝トーナメントへ。
日本は初戦から2連勝の幸先いいスタートを切り、3戦目の中国戦は同点でPSS(ペナルティシュートアウト)で惜敗したものの、残り1戦を残して決勝トーナメントへの進出を決めていました。
・
・
強豪チェコとの激戦を制す
・
リーグ最終戦の相手は強豪チェコ。
2-2の同点で、3人vs3人の延長戦でも決着がつかず、再びのペナルティシュートアウトへ。
日本は2人目の久保選手が、相手の隙をつき執念でゴール!
大きな追加点をあげます!
・
一方チェコは4人目まで追加点がなく、最後の選手。
キーパーの藤本那菜選手が守れば勝利!
・
チェコの選手が放ったパックは、藤本選手のガードに跳ね返り、宙を待って、日本チームは藤本選手に駆け寄ります。
このときの緊迫感、選手たちの笑顔、感動、忘れられません。
出典:https://www.jiji.com/jc/article?k=2022020801023&g=spo
・
(Gorin,jpの動画がご覧いただけます)
・
・
予選1位で通過した決勝トーナメントでは、北欧の強豪、フィンランドと対戦し、7-1で敗れてしまいましたが、史上初のベスト8とという成績を残しました。
彼女たちの悔し涙は、絶対強くしてくれることと思います。
・
菊池純礼ショートトラック1500m逃げ切り独走1着フィニッシュ
・
準決勝で敗退も、順位決定戦で爪痕をしっかり残す
・
出典:https://www.sankei.com/article/20220216-STR7U2H62BAZ3ABH5FSBLT2DMI/?outputType=theme_beijing2022
・
スケート5姉妹で知られる菊池姉妹の末っ子、菊池純礼選手が、スピードスケートショートトラック1500mの順位決定戦に出場。
スローペースで始まったレース序盤は、集団の最後尾より少し距離をとり、様子を見る菊池選手。
次のカーブで一気に外から集団を抜き去り、後続する選手はなく、そのまま独走。
他の選手を周回遅れにするほど突き放し、ピタリと集団の後ろにつき、余裕を持って1着フィニッシュ!
・
しっかりと爪痕を残し、北京のレースを終え、清々しい表情を見せた菊池選手でした。
あまり話題になっていないけど、ぜひこのレースおもしろいから見てほしい!
・
・
ノルディック複合男子団体28年ぶりの銅メダル
・
悲願のメダルへ!スキーの頂上決戦!
・
出典:https://www.joc.or.jp/sports/nordic.html
・
ノルディック複合とは、スキージャンプとクロスカントリーの合計で競う、まさに雪国の頂上決戦。
そしてその最終種目、団体戦。
4人でチームを編成し、ジャンプ、クロスカントリーとも4人の合計タイム(得点)で競います。クロスカントリーは4人によるリレー方式で行います(1人2.5km×2周)。
https://www.joc.or.jp/sports/nordic.html(日本オリンピック委員会より)
・
この団体は、2014ソチ大会では5位、2018平昌大会では4位の成績を残していました。
渡部暁斗選手(兄)、渡部善斗選手(弟)、永井秀昭選手、山本涼太選手の4名で表彰台を目標にレースに臨みます。
・
このレース2日前の2月15日に行われたノルディック複合ラージヒルでは、2006年トリノ大会から5大会連続出場の渡部暁斗選手が、銅メダルを獲得。
団体戦を控えたメンバーにそのメダルを見せて、「明日はこれを獲りましょう」と士気を高めたと言います。
これがまたかっこいいね。
・
最後のゴール前、ドイツとの激走はもう祈るように見ていました。
山本選手のが4位の選手を引き離し、ドイツにしっかりついていってフィニッシュした瞬間、ゴールの先に待っていたチームメイトと抱き合うシーンは本当に感動的です。
・
・
・
団体パシュート、涙の銀メダル
・
初戦から五輪新をマーク
出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220212/k10013480941000.html
・
前回の平昌で金メダルを獲得した時と全く同じメンバー、髙木菜那選手(姉)、髙木美帆選手(妹)、佐藤綾乃選手が主力となり、連覇を目指します。
・
8チームが出場するチームパシュート。
2チームずつ、4組がすべっていき、勝った方が準決勝へ進みます。
日本は地元中国との滑走でしたが、世界一美しい隊列とも呼ばれる美しい滑りとチームワークで、なんと初戦からオリンピックレコードをマークしてフィニッシュ。
残りのチームにもプレッシャーを与えます。
・
・
準決勝は大差をつけて決勝へ
・
準決勝ではROC (ロシアオリンピック委員会)との対戦。
序盤から徐々に差を広げていき、ゴール時には約7秒もの大差をつけて決勝進出を決める。
・
運命の決勝!ゴール直前で待ち受けていた衝撃の結末
・
対戦相手はチームジャパンの背中をずっと追いかけてきたカナダ。
序盤からカナダはピッタリ日本のペースにつき、1秒未満の差がなかなか広がらず、最後の1周で、0.4秒の差。
ほんのちょっとの差だが、日本はこのままいけば金メダル。
最後のカーブを曲がり、直線にさしかかり、連覇が見えかけたそのとき。
・
一番後ろの選手が転倒。
髙木菜那選手でした。
・
カーブを曲がる際、遠心力に持っていかれたか、ふらっとした身体が後方に傾き、そのまま尻もちをついて壁に激突。
真ん中を滑っていた佐藤綾乃選手が、背中についていた菜那選手の手が離れていったのを感じ、後ろを振り向く。
佐藤選手が空を仰ぎ、美帆選手もペースを落とし、膝に手をついて下を向く。
実況のアナウンサーも絶叫した。
・
・
止まらない悔し涙
・
私自身、もうあのレースをもう一度見るのは辛い。
菜那選手が泣き崩れて止まらない。
私たちテレビの前で見てるだけで辛いのに、本人は絶対に悔しくてたまらないと思う。
・
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/71b0eaa18db134701a5e1a7e80ecf1592ac2a1cc
・
菜那選手の横に、そっと腰を落とす美帆選手。
サポートメンバーとして控えていた押切選手がぎゅっと抱きしめて慰める。
立ち上がることもできない菜那選手をなんとか抱きかかえて立ち上がらせるスタッフ。
最後はコーチ陣、チームメイトと肩を組み、円陣を組んでさらに涙を流す。
・
出典:https://rubese.net/twisoq001/index_trend.php?id=284002
・
レース後のインタビューでも表彰式でも、菜那選手はあの瞬間を思い出し、涙があふれだす。
金メダルがちらついていたこその「銀」、目の前で逃した「金」は相当悔しいと思う。
メンバーも笑顔にはなれず、表彰台にのぼる。
・
ただ、この3人が奇跡の笑顔を見せた瞬間があった。
表彰式後に撮影したカメラマンが引き出した笑顔だと明かされている。
・
出典:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6418657
・
レースの一部始終を見ていた彼は、ここ数年間も彼女たちの撮影を担当していたカメラマンだった。
今回のレースを終え、3人にどう声をかけていいかわからなかったが、涙でカメラのファインダーを覗くことができなかったという。
「そっちが泣くのかー!」と3人の笑いを誘った。
・
・
リベンジのマススタート、2連覇へ
・
髙木菜那選手は、2月19日のマススタートがラストレース。
今回のレースの悔しさをバネに、マススタートではまた「連覇」をしてほしいと応援メッセージが寄せられたが、くしくも予選のレースで、集団の先頭に出たあと、パシュートとほぼ同じ位置、最後のストレートにさしかかるところで転倒。
まさに悪夢だった。
・
前回覇者は、予選を突破できず、決勝に進む佐藤綾乃選手に託します。
佐藤選手は菜那選手の分まで、と決勝に臨み、見事8位でゴール。
レース後菜那選手が佐藤選手に寄り添い、ハグしていたシーンが印象的でした。
海外選手とも言葉を交わし、お互いを称えあう姿が本当に美しかったです。
・
・
カーリング準決勝進出決定の瞬間
・
準決勝進出をかけた崖っぷちの戦い
・
出典:https://www.sankei.com/article/20220212-EE2EDJTOSJFSVCNJ5ARAYRSBXU/?outputType=theme_beijing2022
・
前回大会銅メダルを獲得している、日本代表ロコ・ソラーレ。
10チームの総当たり戦が行われ、各国が9試合ずつを行い、上位4チームが準決勝へ上がる
5勝3敗で迎えた予選リーグ最終のスイス戦では、負ければ日本は自力での準決勝進出は逃してしまう。
スイスはすでにこの最終戦の前に、1位でリーグ突破を決めていた。
・
絶対に勝たなければと臨んだこの闘いは、藤澤五月選手のショットが決まらず、細かいミスが目立ちスイスが点数を重ねていく。
8-4と差をつけられて試合終了し、藤澤選手含めチームメイトは泣きながらお互いを労って、彼女たちのオリンピックに幕を閉じようとしていた。
・
出典:https://www.daily.co.jp/olympic/beijing2022/2022/02/17/0015071090.shtml?ph=2
_
5勝4敗で3ヵ国が並ぶ大混戦
・
スウェーデンが韓国に勝てば、日本にも準決勝のチャンスが残されていた。
そしてスウェーデンが韓国を下し、5勝3敗でイギリス、カナダ、そして日本が並び、そのうち1チームは準決勝に進めない。
・
それぞれの対戦成績で見ても、日本はカナダに勝ち、イギリスは日本に勝ち、カナダはイギリスに勝っているため、もはやじゃんけんのような三つ巴になっていて、対戦成績だけでは決められない。
そこで、試合前に行われるドローショットの精度で勝敗が決まった。
ハウスのセンターからどれだけ離れているかで競い、ほんの数センチの差で日本は準決勝へ滑り込み。
インタビュー中に結果を伝えにきたコーチの言葉を信じられず、吉田知那美選手と藤澤五月は泣き崩れ「嘘でしょ、嘘でしょ」と連発、サプライズを噛み締めた。
これは何回見ても泣けます。
・
・
他チームもチームジャパンを祝福
・
インタビューを受けていた2人の後ろから、カナダのレジェンドと呼ばれる「J.J」ことジェニファー・ジョーンズ選手がハグ。
自身は準決勝進出を逃しているにもかかわらず、すばらしいスポーツマンシップに、私も涙腺崩壊。
・
・
準決勝で再びスイス!リベンジの舞台
・
スイスに負けた次の日、すぐに準決勝で再度顔を合わせることになる。
中盤に4点を作るビッグエンドもあり、1点差に追いつかれるも、その差を守り切り最後は8-6でスイスを破る。
初の決勝進出が決まり、4人は天を仰いで喜びを爆発させる。
・
出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220218/k10013491501000.html
・
この上からの写真、最高にいい!
・
カーリング女子史上初の決勝戦へ
・
決勝戦の相手は、くしくも前回平昌オリンピックで3位決定戦で銅メダルを争ったイギリス。
中盤までは2点差を追いかけながら善戦を繰り広げましたが、終盤には4点を取られるビッグエンドを許し、8-2と点差を広げられます。
日本は、2点を取れる場面でも1点しか取れなかったり、スチールを許したりと、本来の力が出せないまま、試合は日本のコンシードにより終了。
イギリスが前回の雪辱を晴らし、金メダルを獲得しました。
。
出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220220/k10013493341000.html
・
試合後悔しさが残る5人でしたが、史上初の銀メダル獲得、そして何よりも笑顔と明るさですばらしいゲームを見せてくれたロコ・ソラーレに心から感謝したいです。
長丁場の戦い、本当にお疲れ様でした。
・
髙木美帆 それぞれの想いがつまった4つのメダル
・
団体・個人5種目にエントリー
・
スピードスケート界エースの髙木美帆選手は今大会5つの種目にエントリー。
コーチ陣に止められながらも過酷なスケジュールを自分自身で挑戦することになります。
・
最初に出た3000mは、自身が日本新記録を持つ種目で、6位という成績に終わります。
次に出た1500mのレースでは、直前でオランダのビュスト(ブスト)選手が、オリンピック新記録を出し、最終組に控えた髙木選手はそれを越えなければなりません。
序盤はビュスト選手をわずかに上回るペースでしたが、最終的には0.4秒及ばず銀メダル。
悔しさがにじみました。
・
出典:https://www.nikkansports.com/olympic/beijing2022/speed_skate/photonews/photonews_nsInc_202202050001092-0.html
・
本職ではない500mは衝撃の銀
・
出典:https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH1236A0S2A210C2000000/
・
前回平昌大会では小平奈緒選手が金メダルを獲得し、連覇を目指します。
また、開会式の際に旗手を務めた郷亜里砂選手を含め、最強の3人が出場。
髙木選手は長距離から短距離まで幅広くこなす天才。
・
15組30人が出場するレースで、序盤第4組で登場の髙木選手。
スピードスケートでは、タイムの速い人がどんどんあとから出てくるので、後半にいけばいくほど強い人が出てきます。
その第4組で髙木選手は自身の自己ベストを更新する好タイムでレースを終え、クールダウンをするために控えエリアに戻りバイクを漕ぎます。
・
その後続々と選手が登場しますが、誰もこの髙木選手のタイムを抜くことができず、第10組の郷亜里砂選手もレース終了、長らくの間1位の座を守ります。
・
最後から2組目の第14組で登場したアメリカのエリン・ジャクソンが、初めて髙木選手のタイムを上回り、1位に躍り出ます。
そのレースの様子を見つめる髙木選手の様子がかわいいと話題に。
・
・
ラストに登場する小平奈緒選手のタイムによっては、日本人2人が表彰台に、というチャンスもありましたが、小平選手の滑りが思ったよりも伸びず、、、17位に終わります。
・
髙木選手は、「まさかの」という歓喜の表情を見せ、走ってリンクに戻ってきます。
嬉しそうに日の丸を広げ、応援席に向かって深々と頭を下げる様子が印象的でした。
・
出典:https://spread-sports.jp/archives/120651
・
満身創痍でラストレース、1000mで執念の金
・
個人で3種目、その後パシュートで銀メダルと、この2週間で長短6レースも滑っており、すでに疲労困憊の髙木選手。
レース前の体調は万全ではなく、咳き込む様子がうかがえます。
・
それでも最後のレースに力を振り絞り、なんと今大会2本目のオリンピック新記録を樹立!!
疲れながらも舌を出して喜ぶ様子が忘れられません。
・
・
ヨハンコーチとの固いハグは本当に美しく、涙が止まりませんでした。
・
・
小平奈緒を涙を流しながら見守るかつてのライバル
・
出典:https://www.sankei.com/article/20180218-OWEJ2XEOOBJ4RP63BF7BMCXRDU/
・
2018年平昌大会の500mで金メダルを獲得している小平選手。
レース後に韓国のイ・サンファ選手とお互いを称え合う涙のシーンが強烈に印象に残っています。
その後サンファ選手は一線から退き、今回は現地の解説席からレースを見守ります。
・
出典:https://www.nikkansports.com/olympic/beijing2022/speed_skate/photonews/photonews_nsInc_202202150000033-0.html
・
最終組に出る小平選手を、涙を拭いながら声援を送るサンファ選手。
思うような結果には届かなかったものの、レース後は小平選手が韓国メディアのインタビューに応じ、サンファ選手に呼びかける姿も報じられています。
・
・
大技挑戦の岩渕麗楽 ライバルたちが駆け寄り称賛
:
スノボビッグエア 決勝2本目終わり4位につける
・
出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220205/k10013468361000.html
・
スノーボード女子ビッグエア、決勝で2本目を終えて4位の岩渕麗楽(れいら)選手。
16歳で出場した平昌五輪でも、初出場ながら4位と世界を驚かせました。
・
メダル獲得には必須の最高難度の3回転
・
今回は、メダルをとるためには縦に回る3回転の最高難度の大技が必要と考え、4年間鍛え上げてきました。
2本目を終えて、3本目で逆転を狙う。
・
・
勢いよく、そしてしっかりと空中で3回転回り、着地は一瞬成功したかと思われたものの、バランスが崩れ踏ん張りきれず、無念の尻もちをつき天を仰いで倒れ込む。
ヘルメットを脱ぎ、悔しさを爆発させましたが、次の瞬間、その大技を見届けた各国のライバルたちが走ってきて岩渕選手を囲みます。
よくやった!すごいよ!!!と若い選手たちが岩渕選手のビッグトライを称えるシーンはなんとも言えない幸せと興奮があふれました。
これは美しすぎました。まさにスポーツマンシップを体現したような瞬間でした。
・
。
ジャンプ混合団体 小林陵侑が見せたメダル以上のエースの男気
・
スキージャンプ団体新種目の男女混合
・
https://www.sankei.com/article/20220207-3CX7O6BSJJF2XLWWGJNKOCRCFI/?outputType=theme_beijing2022
・
今大会から新種目として採用された男子2名、女子2名で戦うスキージャンプ団体戦。
11チームが参加し、1回目(女子、男子交互に4本)をとび、上位8チームが2回目に進めるという形式。
・
日本は、個人ノーマルヒルで4位、日本の女子エース髙梨沙羅選手、伊藤有希(ゆうき)選手、男子は佐藤幸椰(ゆきや)選手、そしてアンカーには個人ノーマルヒルで金メダルを獲得している小林陵侑選手という最強布陣で臨みました。
・
髙梨沙羅 渾身の大ジャンプで首位に
・
出典:https://spread-sports.jp/archives/119509
・
1本目、髙梨沙羅選手が103mを超える大ジャンプで、女子ではトップの成績を残します。
飛んだあとカメラに向かって笑顔で手を振る様子が印象的でした。
・
しかし、2人目の佐藤幸椰選手がいいジャンプを見せるも、その時点で7位という表示に解説席は疑問を持ちます。
その瞬間、髙梨選手の「失格」が伝えられたのです。
・
計4ヶ国が失格続出の波乱の展開
・
状況が読めず、淡々と競技が進んでいくものの、髙梨選手の大ジャンプは無効になり、他のチームはどんどん加点されていきます。
どうなってんの!!!!
・
全チーム2人目が飛び終わり、段々と状況が明るみになってきました。
というのも、失格になったのは髙梨選手だけではなかったのです。
・
ジャンプ後にランダムに行われる「コントロール」(ドーピングのような検査)で、「スーツの規定違反」が言い渡されたのです。
髙梨選手の場合、太もも周りのスーツが2cm、規定よりオーバーしていることから、失格になってしまったのでした。
・
髙梨選手は泣き崩れ、その場に座り込んでしまいます。
ドイツの選手が彼女に寄り添う様子がとても温かい。
・
出典:https://girlschannel.net/topics/3825449/
/
氷点下を大きく下回る極寒の中、太ももの筋肉が萎縮し、スーツが余ってしまったとコーチ陣は説明していますが、同じような「スーツの規定違反」に見舞われた選手が髙梨選手含め5人も出たそう。
これはジャンプ界のレジェンド、土屋ホーム監督の葛西紀明さん曰く、「異例」。
しかも失格になったのはどの国も女子選手だけでした。
・
失格後も全員でカバーして滑り込み決勝へ
・
日本を含め4ヵ国が失格の選手が出たこともあり、日本は髙梨選以外の3人のジャンプの合計で2本目に進めるギリギリの8位に滑り込み!!!
なんともすごいチーム力と底力を発揮します。
・
髙梨選手も2本目に挑むべく、新しいスーツに着替え(これすごい!)、目を潤ませながら2回目のジャンプ。
K 点を大きく越え、98mのジャンプでまたチームに勢いをつけます。
それでも、失格の1本目を思い出すと涙があふれ、着地してすぐにまた両手で顔を覆い、しゃがみこんでしまいます。
見ているだけでも辛くなります。
・
出典:https://thedigestweb.com/topics_detail13/id=52254
出典:https://nordot.app/863390734173503488
・
佐藤選手、伊藤選手のジャンプでも日本は見事に持ち直し、なんとアンカーの小林陵侑選手が飛ぶ前に4位まで浮上することに成功します。
・
小林陵侑、髙梨沙羅に「いっぱいハグしてあげました」
・
アンカーの小林陵侑選手が、ヒルサイズの106mの大ジャンプをマークし、自身も喜びのガッツポーツ。
それを見ていた髙梨選手も泣きながら拍手を送ります。
・
出典:https://www.jiji.com/jc/beijing2022?s=photo&id=20220207225826-0040585786&a=olySKN
出典:https://www.chunichi.co.jp/article/414384
・
試合後のインタビューで、「高梨選手になんと声をかけてあげたいですか」と聞かれた小林選手は、
少し時間を置いて悩んだあと、「たくさんハグしてあげました」と照れながら答える姿に世の女性は悶絶、惚れてまうやろ!!まじで!!
・
出典:https://mainichi.jp/articles/20220207/k00/00m/050/304000c
・
・
小さい頃から同じように成長してきた、同い年のWエース。
メダルよりも価値ある瞬間を見せてくれました。
・
そんなかっこいい小林選手のノーマルヒル金メダルの瞬間はこちら。
合言葉の「ぶっ飛んでいきましょう!」を体現したスーパージャンプでした。
・
・
スノーボード平野歩夢選手 逆転の金メダル
・
23歳で4回目のオリンピック
・
出典:https://www.asahi.com/articles/ASL2F7J63L2FPTQP00V.html
・
15歳でオリンピック初出場を果たした平野選手は、23歳で4度目の舞台に立ちます。
2014ソチ大会、2018平昌大会ではいずれもスノーボードハーフパイプで銀メダル。
2020東京の舞台では、新種目となったスケートボードパークで出場。
夏と冬の二刀流という身体能力の高さをうかがわせます。
・
出典:https://www.chunichi.co.jp/article/304987
・
特に東京オリンピックは2021年の夏に行われ、それから半年しか準備期間がなかったにもかかわらず、今回は「人類最高難度」と呼ばれる「トリプルコーク1440」を武器に北京に乗り込みました。
※横に4回転しながら縦に3回転、世界で平野選手しかできない大技
・
日本人4選手が決勝へ
・
・
このスノーボードハーフパイプには、平野歩夢選手含め、弟の海祝(かいしゅう)選手、平野流佳(るか)選手、戸塚優斗選手の実力者4名が参加し、予選の上位12人が進める決勝に、4人ともが進出を決めました。
中でも、平野歩夢選手は予選を1位で通過しましたが、まだまだ大技は出さず高さに余裕のある完璧な技で魅了します。
・
勝負の決勝 1本目から攻めの大技
・
出典:https://spread-sports.jp/archives/120076
・
決勝の1本目で自身が持つ世界最高難度の大技を披露!
「トリプルコーク1440」を完璧に決め、会場を大いに沸かせます。
しかし、続く4つ目の大技で着地でバランスを崩し、1本目は33.75(100点満点)で9位に終わります。
・
最強ルーティーンの判定に疑問と怒り
・
次は決めたい2本目。
トリプルコーク1440を含む大技、そして1本目でミスをした大技もすべて完璧に決め、本人も会心のできに右手を上に掲げます。
「世界最高のルーティーン」と称され、会場全体が出てくるであろう見たこともない高得点を待ちわびモニターを見つめます。
・
しかし、出てきたのは予想をはるかに下回る91点台。
オーストラリアのスコッティー・ジェームズが出した93点に届かず2位というまさかの事態に会場は騒然。
本人も目をうたがい、口を閉ざして歩いて行ってしまいます。
・
すべての感情をぶつけた渾身のトリプルコーク
・
後のインタビューで「逆にどこが悪かったか教えて欲しい」「あれで逆に火が着いた」と2本目の点数の低さが、自分をさらに奮起させたことがわかります。
・
全体の最終滑走でプレッシャーのかかる中、高さと美しさを兼ね備えたトリプルコーク1440を一発目に決め勢いに乗ります。
世界が祈りながら見つめる中、5つの大技を決め、見ている人も本人もほっと安心し、そして誰もが確信しました。
・
出典:https://www.chunichi.co.jp/article/417009
・
出た得点は96.00という驚異の数字!
あの2本目の評価が、3本目の命運を分けたといっても過言ではありません。
もちろん2本目に決まっていればもっと楽だった戦いだったのでしょうが、ここで怒りをパワーに変え、あきらめずに最後に修正して完璧に決められる平野選手に脱帽です。
・
各国のボーダーも平野選手のスーパープレーを目の当たりにし、文句なしの金メダルにハグをしながらお互いの健闘を称え合います。
・
・
試合後、弟の海祝選手のインタビューも印象的でした。
「やっぱり(金メダルを)獲るべきはは兄ちゃんなんだなって」
・
出典:https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2022/20220212-OYT1T50009/
・
冬の競技は特に兄弟での出場が多かったですよね。
小さいころから切磋琢磨して育ってきた一番の仲間でありライバル。本当におめでとうございます。
・
ショーンホワイト選手 引退のラストラン
・
3度の金メダルを手にしたレジェンド
・
出典:https://www.nikkansports.com/olympic/beijing2022/snow_board/photonews/photonews_nsInc_202202110000719-0.html
・
5大会連続出場、トリノ、バンクーバー、平昌と3大会で金メダルに輝くスノーボード界のレジェンド35歳。
決勝では1本目、72.0でまずまずのスタート。
2本目で85点をマークします。
3本目は彼自身のラストラン。
世界中からショーン選手の引退を見届けようと、会場にはたくさんの観客が集まり、大歓声が起こる。
2つ目の大技で失敗し、次につなげることができなかったものの、関係者たち選手たちが皆拍手で彼の競技人生を称えます。
彼の目からは涙があふれ、笑顔で手を振りながら観客に応えます。
・
・
4位という素晴らしい結果で引退。
・
平野歩夢に託したスノーボードの未来
・
出典:https://www.chunichi.co.jp/article/416636
・
平野歩夢選手の金メダルが決定した後、ショーン選手が近づき平野選手に近づいてきます。
「後を託したぞ」と約束を交わしたような瞬間はとても心強くて頼もしく、世界に感動を与えました。
平野選手にとっても絶大な憧れだったショーン選手。
本当に偉大な存在だったことを感じさせます。
・
・
・
ここに書ききれない名場面が本当にたくさんありました。
すべての競技に、それぞれのドラマがあったことと思いますが、私たちが目にしたのはほんの一部の瞬間です。
・
日本選手第1号のメダリスト、モーグルの堀島行真選手。
高校生のときの2002年ソルトレークシティ大会から6大会連続出場の竹内智香選手。
スノーボード女子ハーフパイプの歴史を作った冨田せな選手は銅メダルを獲得。
北京に入り、公式練習で大けがを負い、出場を欠場した芳家選手は競技さえもできなかった。
・
オリンピックを目指していたのに出られなかった選手たち、
ドーピング問題に揺れながら、最後まで滑り切ったROCのカミラ・ワリエワ選手、
15歳で受けた重圧はあまりにも過酷でした。
・
世界初の4回転アクセルに臨んだ羽生結弦選手。
初めての五輪で、初めての表彰台、お父さんとの二人三脚でつかんだ銀メダル、鍵山優真選手。
・
スポーツは、心を綺麗にしてくれる不思議な作用があります。
私たちの背中を押し、勇気を与えてくれるパワーがあります。
2024年パリ、2026年ミラノ、ヨーロッパの地に移りますが、また新しいヒーローが生まれることを楽しみに。
フォトグラファー兼ブロガー
動物占いで「フットワークの軽いこあら」です。
関西のいなか出身、早稲田スポ科卒。
小学校から大学までソフトテニス一本。
大学卒業後、フィジーへ移住。
2年間のフィジー生活を終えて2020年夏に帰国。
コメント