こんにちは!こあらです。🐨
いつもお読みいただき本当にありがとうございます。
(2020年1月更新!最新版!)
今日は日本語教師の実態にせまります。
4年制大学卒業後、ヒューマンアカデミー天王寺で日本語教師養成講座を受け、420時間修了。
2016年、日本語教育能力検定試験を受験し合格。
地元関西の日本語学校を主に就職活動を1ヶ月ほど行い、2017年より1年半、地元関西の日本語学校に非常勤講師として勤務。
主にアジア人(中国、韓国、ベトナム、タイ、インドネシア、フィリピン)に初級から中級レベルの指導をしていた。
1. 新人教師の研修
地元の日本語学校に採用された私は、4月からの勤務に備え、前月の3月から1ヶ月間研修を受けることになりました。
※研修制度は各学校、先生により異なります。
研修では、先輩先生方が担当する、初級から上級まで色々なクラスの見学をさせていただいたり、小テストの採点やノートチェックを手伝わせていただいたり、プリントを配ったり出席をとったりとすべてが新しい発見の連続でした。
先生ごとにカラーが全く異なる授業を実際に見学させていただき、多国籍の学生が在籍するクラスを回るのは本当に楽しく、今まで見てこなかった世界でした。
2. 日本の教育機関(小中高) と日本語学校の主な違い
・みんなが生き生きして楽しそう
・クラス内が活発
・挙手を求めなくても発言がどんどん飛び出してくる
・答えがわかったらすぐ口に出す
・間違っていても思いついたら言ってみる
これらの姿勢がすごく魅力的でした。
また、同時に中国語、インドネシア語、ベトナム語など母国語もちらほら飛び交うのも気になりました。
3. まだまだ続く研修
2、3週間ほど見学やお手伝いをさせていただき先生方や学生から顔や名前を覚えていただいたぐらいのころに、4月からの新学期の準備として教案をつくったり模擬授業をしたりという少しレベルアップした研修が始まりました。
模擬授業は先生方が学生役となりわたしのつたない授業を受けてくださったのですがあまりの緊張でボロボロだったのを覚えています。
・少し早口だからついていけません
・口頭練習をもっとしつこくやらせましょう
1回言っただけじゃ絶対学生は覚えません
・(準備してた)絵カードが小さくて見えません
・場面がわかりにくいです
などというアドバイスをいただきました。
「場面がわかりにくい」というのは今はピンとこないかもしれませんが、日本語教師の世界では、この「場面」という言葉は嫌というほど言われます。
たとえば、「みんなの日本語Ⅰ」というテキストの第14課
テ形のところで例文を使うときに、
・立ってください
・漢字を書いてください
・前を見てください
などは、教室で毎日使うような言葉なのでいつどんなときに使うかイメージしやすいですよね。
でも、
・泳いでください
・遊んでください
って言われてもどんなときに使うの?と具体的なシーンがないと実際かなりわかりにくいんです。
(いい例が浮かばなかった…笑)
このように、使い方の説明(導入)をしたり反復練習をさせるときには
日々の生活の中で使う言葉やイメージしやすい例文を量産する必要があります。
そのほかにも、自分が受け持つクラスの名簿をもらって名前の読み方を予習したり、担任の先生に学生の特徴やレベルを教えてもらったりして4月から始まる授業の準備を進めていました。
4. いざ、本格始動
日本語教師の仕事を一言で表すと時間はかかるけど、やりがいに満ち溢れた仕事だと思います。
最初の2ヶ月は担当の先生に教案を事前に提出して教案を修正、指導してもらったり、自分の授業を見学してもらい、授業後にアドバイスをいただいていたりと常につきっきりの状態でした。
1日のスケジュールはこんな感じ
朝の授業担当の場合
8:30 出勤
9:00~12:40 授業(50×4コマ、10分休憩)
13時 ランチ
14時 ノートチェック、丸付けなど
15時 引継ぎ、事務作業、片付け
⇒帰宅
午後授業担当の場合
10:00 出勤
プリント印刷、授業準備
12:00 ランチ
13:00~16:45 授業(50×4コマ、10分休憩)
17:00 ノートチェック、丸付け
18:30 引継ぎ、事務作業、片付け
⇒帰宅
このように、自分自身は週2回、4コマの授業で精一杯で、授業が終わってきたら宿題のノートをチェックしたり、小テストの採点をしたり次の日の担当の先生に授業の引継ぎをしたりと1日終わるごとにくたくた。
※自分1人で1つのクラスを持つ場合は少なく、3~4人で1クラスを受け持つ場合がほとんどだと思います。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
---|---|---|---|---|---|
初級クラス | 栗山 | 工藤 | 高木 | 工藤 | 服部 |
中級クラス | 毛利 | 高木 | 毛利 | 栗山 | 工藤 |
上級クラス | 灰原 | 江戸川 | 服部 | 灰原 | 毛利 |
イメージこんな感じで、担任の先生はそのクラス多めに入って他の先生は1回ずつ、ほかのクラスを掛け持ちします。
1人の先生の教え方に偏らないようになっています。
最初の1、2年目は授業の準備に追われる日々。
1日4時間の授業のために準備に1日かかったり、朝から晩まで学校にいたり、土日がつぶれたり、準備したのにうまく学生が理解してくれなかったりというのはほんとうにざらにあります。
逆に、頑張ったからこそ学生が楽しんでくれたり、授業が盛り上がったり、今日教えたことをすぐ理解して使ってくれたりしたときにこの仕事のやりがいを感じます。
それに、3年目以降は1度通ってある課も多いため、準備量はだんだん少なくなってくるし1,2年目に調べたものや作ったものが使いまわしできるので、準備に費やす時間は減ってくると思います。
それでも、先輩先生に常に言われていたのは、「日本語教師が緊張しなくなったら終わり。」ということです。
準備量は減るものの、準備を怠ってはいけないし、何年たっても緊張するのが当たり前!と言ってくださいました。
こんな苦労がたくさん
・結構女社会(主婦多め)
(好きな人は好きかもしれない。ママ友ができる。パート仲間って感じ。)
・職員会議、イベントなどで土曜出勤あり
(これは職場によってまちまち。放課後にあるところも。)
・時間外労働が多い
(1コマ1500円とか2000円とかはそれを含めての時給だと思ってる)
・休みの日も授業のこと考えてる
(テレビ見てて、「この文法間違ってる」とか職業病w)
・アイディアが降ってこないときの教案づくり、授業の準備
(文法書や教科書を眺め、気づいたら夕方)
・それなのにお給料が見合ってないと思う瞬間
(2019年に日本語教師の待遇が見直されて法律ができたっぽいけどね!)
・遅刻、授業態度・成績悪い学生への度重なる指導
(わたし何やってるんだ、毎日怒ってる…ってふと思うときがある)
・授業が早く進みすぎて時間が余った時のあたふた感
(あれ、、意外と早く終わっちゃった…次何しよう!!!)
・めっちゃ授業の準備したのに全然うまくいかなかったときの絶望感
(毎日帰ったら一人反省会…)
それでもやりがいに満ち溢れてる!
・学生に名前を覚えてもらったとき
・○○先生と呼ばれるようになった瞬間
(ちゃんと名前呼んでくれた!!!)
・自分が教えた文法や会話を上手に使ってくれた時
(先生~!明日雨なら、学校はありますか?…今、「~なら」って使ったよね!!!)
・楽しそうに授業を受けてくれている笑顔を見たとき
(新しい漢字を見て、あ、前に習った漢字と似てる!!って日本人とは全然違う視点を持っている)
・学生が試験や大学などに合格したとき
(日本の将来を担う有望な留学生たち!!よく頑張ったね!やっぱり神様は見てるよ!)
・卒業式で学生を送り出すとき
(ありがとうね…日本を選んでくれて!!!私の生徒になってくれて!!)
・教え子が日本で旦那さんをつかまえたとき笑
(日本にきてよかったね!!ありがとう。おめでとう。)
ぜひ、みなさんも日本と海外を結ぶ架け橋となるよう日本語教師の世界に飛び込んでみてください~
きっと、今までにみたことのない世界が待ってます!
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フォトグラファー兼ブロガー
動物占いで「フットワークの軽いこあら」です。
関西のいなか出身、早稲田スポ科卒。
小学校から大学までソフトテニス一本。
大学卒業後、フィジーへ移住。
2年間のフィジー生活を終えて2020年夏に帰国。
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